Google NotebookLMが日本語の音声要約に対応！“耳で学ぶ”新しい情報整理の形とは？

2025年5月1日

はじめに：AIが「耳で学ぶ」時代を切り開く

Googleが提供するAI情報整理ツール「NotebookLM」が、音声要約機能において日本語を含む50以上の言語に対応したことを発表しました（2025年4月30日）。この機能は、アップロードした資料に基づき、AIホスト2名が対話形式で内容を解説する音声ファイルを生成するというものです。

これにより、ポッドキャストのように自然な会話形式で情報を「耳から」理解できるようになり、学習効率や情報収集の体験が大きく進化しようとしています。

NotebookLMの音声概要機能とは？

NotebookLMの音声概要機能は、資料を読み上げるだけの従来の機械音声とは異なり、2人のAIがまるでラジオ番組のように自然な掛け合いで解説を行うのが大きな特徴です。

男性と女性のAIホストが交互に話しながら要点を噛み砕いて説明
複雑な内容も、会話の流れの中で自然と理解できる
単なる朗読ではなく、トピック間のつながりや背景も含めて説明

この形式によって、「ながら聴き」でも内容がすっと頭に入ると高評価を得ています。

実際に聞いてみよう：音声デモリンク

百聞は一聴にしかず──ということで、実際にNotebookLMで生成した日本語の音声概要をご紹介します。

🎧 NotebookLM 音声概要デモを聴く

こちらは、NotebookLM 音声概要の関連記事をNotebookLMに読み込ませて生成したものです。実際に聞いてみると、「あれ？AIだったの？」と思うような自然なやりとりに驚くはずです。

多言語対応とその背景にある技術

この多言語化を可能にしたのが、Googleの**最新AIモデル「Gemini 2.5 Pro」**です。NotebookLMの音声概要は、この強力なマルチモーダルAIによって以下のような特徴を実現しています。

自然なイントネーションや間の取り方
出力言語の自動設定（Googleアカウントの言語設定に基づく）
カスタム可能な出力形式（話し方・キャラ設定・焦点テーマなど）

ユーザーは、設定画面から出力言語をいつでも自由に切り替え可能。英語の資料を日本語で聞く、日本語の資料を英語で聞くといった活用も想定されています。

音声概要のメリットと活用シーン

音声概要機能の最大の魅力は、視覚に頼らず情報を取得できることです。以下のようなシーンで活用が期待されます。

通勤・家事・移動中の「ながら学習」
複雑な文書を分かりやすく解説
多言語教材の学習や国際共同研究
視覚障がい者や読字困難者への情報アクセシビリティ
教育現場での教材の補助解説

例えば、英語・スペイン語・ドイツ語の論文を一括でアップロードし、日本語で音声要約を生成して理解する…という未来も、もう実現しています。

制限事項と注意点

現時点ではベータ版機能であり、以下のような制限があります：

1日20回までの生成制限（無料／有料共通）
1ノートブックにつき1つのみ音声概要保持可能
生成時間は5～10分程度
一部のファイル形式や画像・無音動画は解析に課題あり
日本語での対話割込機能（3人対話）は未対応

とはいえ、これらは機能進化の過渡期にある制限であり、今後のアップデートにより改善される見込みです。

ChatGPTとNotebookLMの違いとは？

特徴	NotebookLM	ChatGPT
情報源	自分でアップロードした資料	インターネット全体から学習済み
回答精度	資料に基づくため高精度	一般知識ベース、ハルシネーションあり
音声出力	会話形式の音声概要あり	テキストが中心（音声は外部連携）
利用シーン	資料の理解・要約・学習	広範な会話や一般質問