働く 2026-01-22

【フリーランスの末路】会社員に戻る人が3倍に急増。40代で「詰む」前に知っておくべき残酷な真実

「フリーランスになれば、満員電車からも人間関係のストレスからも解放される」 「会社に搾取されず、稼いだ分だけ自分の収入になる」

そう夢見て独立したものの、数年後に「こんなはずじゃなかった」と頭を抱える人が後を絶ちません。

実は今、フリーランスから正社員に戻る「出戻り転職」が激増しているのをご存知でしょうか?

2026年1月、連続起業家の溝口勇児氏による以下のツイートが大きな話題となりました。

この記事では、衝撃的なデータとともに「フリーランス・バブルの崩壊」の実態を解説し、40代で「詰む」ことを回避するためのキャリア防衛策を徹底的に掘り下げます。

【データで見る】なぜ今、みんな会社員に戻っているのか?

「自由な働き方」の代表格だったフリーランスですが、潮目は完全に変わりました。

リクルートやパーソルキャリアの最新データ(2024年4~9月期)によると、フリーランスから会社員への「出戻り転職」は、5年前と比較して約3倍(280%~300%)に急増しています。

【フリーランス市場の厳しい現実(2024-2025年版)】

  • 正社員回帰率: 5年前比 約3倍 に増加
  • 収入の実態: 専業フリーランスの 約32% が「月収0円の月」を経験(不安定化)
  • 低年収層: フリーランスの約45%以上が年収200万円未満(副業含む)
  • 不満度: 「収入の不安定さ」への不満が全項目中でワースト1位

崩壊を引き起こした "3つの要因"

なぜここまで状況が悪化したのでしょうか? 主な理由は以下の3点です。

  1. 市場の飽和と単価下落: コロナ禍で参入者が爆増した結果、クラウドソーシング等での価格競争が激化。「誰でもできる仕事」の単価は以前の半分以下になることも珍しくありません。
  2. 生成AIによる代替: ライティング、翻訳、簡単なコーディング、イラスト作成など、これまでフリーランスが担っていた「中級スキル」の領域が、ChatGPTやMidjourneyに置き換わりました。
  3. インボイス制度と物価高: 事務負担の増加に加え、物価上昇が直撃。会社員ならインフレ手当やベア(ベースアップ)が期待できますが、フリーランスは単価交渉ができなければ実質賃下げです。

【徹底比較】フリーランス vs 正社員:見落としがちな「生涯コスト」

「手取りが増えるから」という理由だけで独立するのは危険です。目先のキャッシュフローだけでなく、長期的な「資産形成」と「リスク」を比較してみましょう。

項目 フリーランス(個人事業主) 正社員(企業所属) 判定
手取り収入 多い(税金・社保をある程度経費操作可能) 少ない(天引きが多い) 🔺 フリーランス
スキルの質 現有能力の切り売りになりがち。
教育制度はなく、全て自己投資が必要。
組織・マネジメントを学べる。
会社のお金で研修や新しい技術に触れられる。
正社員
社会的信用 極めて低い(住宅ローン、クレカ審査で苦戦) 高い(勤続年数だけで評価される) 正社員
セーフティ 全て自己責任。
病気=収入ゼロ。休業補償なし。
厚手。
傷病手当、有給休暇、雇用保険あり。
正社員
老後 国民年金のみ(月6万円台)。
iDeCo等で自衛必須。
厚生年金+企業年金。
「2階建て」で安定。
正社員
40代以降 体力低下・単価減のダブルパンチ
若手との価格競争に勝てなくなる。
マネジメント層へ昇格すれば年収UP。
雇用は守られる。
正社員

表を見ると一目瞭然です。フリーランスは「現在の自由」と引き換えに「未来の安定と成長機会」をコストとして支払っている状態と言えます。

実務でハマる「出戻り転職」の壁と対策(トラブルシューティング)

「じゃあ、厳しくなったら会社員に戻ればいいや」

そう軽く考えているなら要注意です。「一度レールを外れた人間」に対する企業の目は、想像以上に厳しいのが現実です。

特に40代を超えると、そのハードルは「壁」となって立ちはだかります。

壁①:年収のミスマッチ

  • ハマりポイント: 「フリーランス時代は年収800万円(売上)だったので、正社員でも700万円は欲しい」と希望する。
  • 現実: 企業側の提示は「500万円」。なぜなら、フリーランスの売上には「営業経費」「設備費」「リスクヘッジ費」が含まれていると見なされるからです。また、組織管理の経験がないおじさんは、新卒のリーダーの下につくことになり、高給は出せません。
  • 対策: 「手取り」ではなく「生涯年収+福利厚生」で計算すること。社保折半や有給、退職金を考慮すれば、額面が2割下がっても実質はプラスになることが多いです。

壁②:スキルセットの偏り

  • ハマりポイント: 「Javaで10年開発してました」と技術力だけをアピールする。
  • 現実: 企業が中途採用(特に30代後半以降)に求めるのは、コードを書く力よりも「チームを動かす力」「要件定義能力」「若手の育成」です。一匹狼の職人は、使いにくいと判断されがちです。
  • 対策: 職務経歴書では、技術スタックの羅列だけでなく、以下を強調しましょう。
    • 顧客折衝経験: クライアントの曖昧な要望をどう具体化したか。
    • 自律的な進捗管理: 納期を守るためにどう工夫したか。
    • コスト意識: 予算内でどう成果を最大化したか。 これらは「ビジネススキル」として高く評価されます。

結論:これからの時代の「最適解」とは?

「フリーランスは危険だから辞めろ」と言いたいわけではありません。 重要なのは、「いつでも行き来できる状態(市場価値)」を維持することです。

  1. 「個」の力: いつでも独立できるスキルを持つ。
  2. 「組織」の力: チームで大きな成果を出す経験を持つ。

この両方を行き来できる人こそが、真の「安定」を手に入れます。

もし今、あなたがフリーランスで「最近、成長していないな」「単価が上がらないな」と感じているなら、それは黄色信号です。手遅れになる前に、一度立ち止まって「キャリアの棚卸し」をしてみることを強くお勧めします。

キャリアの分岐点

参考リンク・動画

【関連動画:フリーランスのリアル】