先日、いつものように愛車(フリードスパイク 2015年式)を走らせていると、メーターパネルに見慣れない表示が出てドキッとしました。
「まもなく メンテナンス時期です」
さらに、下の方には「HMMF」の文字と、オレンジ色のスパナマーク🔧。
「えっ、故障? ついに20万kmの寿命が来た?」 「止まったほうがいいの?」
一瞬頭をよぎる不安。 調べてみると、これは故障ではなくCVTオイル(トランスミッションオイル)の交換時期を知らせるサインだと分かりました。
ただ、私の車はもう走行距離20万kmオーバー。 いろいろ調べたり詳しい人に聞いたりした結果、私は今回、「あえて交換せず、表示だけ消す(無視する)」という決断をしました。
なぜ交換しないのか? その理由と、過走行車ならではのリスクについて共有します。

そもそも「HMMF」ってなに?
HMMFは Honda Multi Matic Fluid の略で、ホンダのCVT(無段変速機)専用のオイルのことです。 エンジンオイルがエンジンの血液なら、HMMFは変速機の血液ですね。
これが汚れてくると、車が「そろそろ交換して!」と教えてくれるわけです。
- 第1段階: 「まもなく メンテナンス時期です」(まだ猶予あり)
- 第2段階: 「メンテナンス時期です」(交換推奨!)
と段階を踏んで表示される親切設計。 ちなみにオレンジ色の表示なので「今すぐ停車!」という緊急性はないそうです。よかった…。
私が「交換しない」と決めた理由
通常であれば、ディーラーに行ってサクッと交換してもらうのが正解です。 費用も1.5万円前後、時間も1時間くらいで終わります。
でも、私の場合は事情が違いました。
1. 走行距離20万kmという「過走行」の壁
私のフリードスパイクは、2015年式ですでに20万kmも走っています。 そして正直なところ、過去にHMMFを定期交換していた記憶があまりありません。
車に詳しい整備士さんの話によると、これが一番のネックでした。
長期間交換していないCVTオイルを、この距離(20万km)になって急に新しくすると、逆に調子が悪くなることがあります。 蓄積した摩耗粉が「なじみ」として機能していたのに、新しいオイルの洗浄力でそれが洗い流されて隙間ができ、滑りやショックが出ることがあるんです。
いわゆる「寝た子を起こすな」理論です。
2. 「延命」より「乗り潰し」フェーズ
もし私の車がまだ5万kmや10万kmなら、迷わず交換してリフレッシュさせたでしょう。 でも20万kmまでノントラブルで走ってくれたこのCVTは、ある意味「当たり個体」ですでに寿命を全うしています。
今さら1.5万円かけてリスクを負って交換するよりも、「今の調子のまま、壊れるまで走り続ける」方が合理的だと判断しました。
もし交換してトランスミッションが滑り出したら、修理費は数十万円コース。そうなったら廃車です。 それなら、現状維持でいけるところまで行こう、と。
これからどうする?(私の対処法)
というわけで、私が出した結論は「完全無視」、あるいは「表示だけ消す」です。
表示だけ消して乗り続ける
この「メンテナンス時期です」の表示、エンジンをかけるたびに出るので精神衛生上よくありません。 実はこれ、オイル交換をしなくてもハンドル周りの操作でリセットして消すことができます。 (良い子はマネしちゃダメですが、自己責任の最終手段として…)
私はこれで表示を消し、今まで通り乗り続けることにしました。
もし「異音」が出たら?
今後、もし発進時にガクガクしたり、変な音がし始めたら、その時がこの車の寿命だと諦めます。 「延命治療はしない」というスタンスです。
まとめ:あなたの車はどうすべき?
私の事例は極端(20万km)なので、すべての人には当てはまりません。 基本的には、以下の基準で判断するのがおすすめです。
| 走行距離 | おすすめの対応 |
|---|---|
| 〜10万km | 素直に交換しましょう。愛車を長く乗るための必要経費です。 |
| 10〜15万km | 要相談。交換歴があるなら交換。ないなら整備士さんと相談。 |
| 20万km〜 | 私と同じ「触らない」も有力な選択肢。壊れるまで付き合う覚悟で。 |
普通に交換する場合の目安
まだ長く乗る予定の方は、すぐにディーラーへ予約しましょう。
- 場所: お近くのホンダカーズ推奨(オートバックス等は純正オイルじゃない場合があり注意)
- 費用: 15,000円くらい
- 時間: 1時間弱
「まもなくメンテナンス時期です」と出ても、慌てる必要はありません。 自分の車の走行距離と相談して、一番納得できる選択をしてくださいね。
私はこのフリードスパイク君と、行けるところまで(お金をかけずに)走り続けようと思います。