自分 2025-12-19

【速報】日銀利上げで政策金利0.75%へ!住宅ローン変動金利はどうなる?2026年に向けた対策マニュアル

「ついに、この日が来ましたか…」

2024年のマイナス金利解除から始まり、2025年1月の利上げ。 そして本日2025年12月19日、日銀は政策金利を0.5%から0.75%へ引き上げる見通しです。

「0.25%上がるだけでしょ?」と油断してはいけません。 住宅ローン、特に変動金利を利用している(または検討している)人にとって、これは「ボディブロー」のように効いてくる変化の始まりかもしれません。

今回は、この利上げが私たちの家計にどう直撃するのか、そして「5年ルールがない銀行」を使っている人が直面するリスクについて、緊急解説します。

日銀前

1. 何が起きた?「0.5% → 0.75%」の意味

まず、状況を整理しましょう。 日銀が上げているのは「政策金利(無担保コール翌日物金利)」です。

  • 2024年3月以前:マイナス金利(-0.1%)
  • 2024年3月:0%〜0.1%(マイナス金利解除)
  • 2024年7月:0.25%
  • 2025年1月:0.50%
  • 2025年12月0.75%(今回)

約2年足らずで、日本の金利は急ピッチで上昇しました。 なぜ上げるのか?理由はシンプルに「物価上昇(インフレ)」と「円安」を抑えるためです。「借金の金利を上げて、世の中のお金の巡りを少し落ち着かせよう」というブレーキを踏んだわけです。

住宅ローンへの波及ルート

政策金利が上がると、以下のドミノ倒しが起きます。

  1. 日銀が政策金利を上げる(今回0.75%へ)
  2. 銀行間の貸し借り金利が上がる
  3. 短期プライムレート(短プラ)が上がる
  4. 変動金利が上がる

変動金利の多くは「短期プライムレート + 1%」のように連動しているため、大元の短プラが上がれば、自動的に住宅ローン金利も上がります。

2. 【シミュレーション】返済額はいくら増える?

では、実際にどれくらい負担が増えるのでしょうか? 今回の利上げ分(+0.25%)がそのまま変動金利に転嫁されたと仮定して計算してみます。

条件:借入3,000万円 / 残期間30年 / 元利均等返済

適用金利 月々の返済額 年間返済額 元の0.5%との差(年)
0.50%(利上げ前) 89,754円 1,077,048円 -
0.75%(今回反映) 93,126円 1,117,512円 +40,464円
1.00%(次回以降) 96,573円 1,158,876円 +81,828円

「月3,000円ちょっとか、ランチ数回分だな」

そう思いましたか? 確かに即死レベルではありません。しかし、これはあくまで「今回の0.25%分」だけです。 もし2026年以降も利上げが続き、金利が1%を超えてくると、年間8万円以上の負担増になります。これ、地味に効きますよね。手取り給料が減るのと同じですから。

35年ローンで考えると、0.25%の上昇で総返済額は約100〜150万円も増えてしまうのです。

3. 【最重要】「5年ルール」がない銀行ユーザーは要注意!

ここからが本題です。 「金利が上がっても、5年間は返済額が変わらないんでしょ?」 そう安心しているあなた。あなたの銀行、本当にそのルールありますか?

「5年ルール」「125%ルール」とは?

  • 5年ルール:金利が上がっても、5年間は毎月の引き落とし額を変えない(内訳の利息だけ増える)。
  • 125%ルール:6年目に返済額を見直す際も、前回の1.25倍までしか上げない。

これは急激な負担増を防ぐための「安全装置」です。多くのメガバンクや地銀はこれを採用しています。

「ルールなし」の銀行は即時反映される

しかし、ネット銀行の一部(特に低金利が売りの銀行)は、このルールを採用していません。 ルールがない銀行の場合、金利が上がった翌月(または半年後の判定時)から、すぐに返済額が増えます。

▼ 5年ルール/125%ルールがない主な銀行(例)

  • ソニー銀行
  • PayPay銀行
  • SBI新生銀行

※契約時期や商品によって異なる場合があります。必ずご自身の契約書を確認してください。

もしこれらの銀行で借りていて、ギリギリの返済計画を立てている場合、今回の利上げは即座に家計を圧迫します。「来月から引き落とし額が変わります」という通知が来て慌てないよう、口座残高には余裕を持っておきましょう。

電卓と通帳

4. これから私たちがやるべき対策

「じゃあ固定金利に借り換えるべき?」 焦りは禁物です。固定金利もすでに上がっていますから、今から借り換えると、かえって返済額が増えるケースもあります。

今すぐできる現実的な対策は、以下の2つです。

① 「防波堤資金」を確保する

繰り上げ返済をする・しないに関わらず、「いつでも繰り上げ返済できる現金」を手元に貯めておくことです。 金利が仮に2%や3%に跳ね上がった時、この資金で元金をガツンと減らせば、月々の返済額上昇を抑えられます。これを「防波堤」として持っておく精神的安定感は絶大です。

② 金利動向を「自分ごと」として見る

これまでは「日銀?関係ないや」で済んでいました。 しかし、これからは日銀総裁の一言が、翌月の晩ご飯のおかずの品数に直結する時代です。 ニュースで「CPI(消費者物価指数)」や「春闘(賃上げ)」の話題が出たら、「お、ローンの金利に関係するな」と耳を傾けてみてください。

詳細情報セクション

今後の金利見通しと、チェックすべき指標をまとめました。

時期 政策金利 変動金利(目安) 状態
2024年 0〜0.25% 0.3%〜0.4%代 超低金利時代の終わり
2025年 0.50%→0.75% 0.5%〜0.7%代 利上げ定着期(イマココ)
2026年予想 1.00%〜? 0.8%〜1.0%超? インフレ次第で追加利上げ

▼ 役立つリンク


まとめ:金利のある世界へようこそ

0.75%への利上げは、日本経済が「普通の国」に戻ろうとしている証拠でもあります。 住宅ローンを借りている私たちにとっては試練ですが、同時に預金金利も上がっています(ネット銀行では0.3%〜0.5%定期なども登場しています)。

「借り手」としては厳しく、「預金者」としては少し嬉しい。 このバランスをうまく取りながら、2026年も賢く生き抜いていきましょう。